最近はムーンフェイズトレードのアノマリーを多用しているのですが、MT4のEA(自動売買)を作ってみました。バックテストの結果もかなり上々でしたので、記事にまとめてみます。
ムーンフェイズトレードとは?
今回EAにしてみたムーンフェイズトレードとは、新月で買って、満月で売却するというアノマリーです。ここでの新月は日本ではなく、GMT(標準時間)での計算です。
詳細は、以下の記事にまとめているので、ご興味ある方はご覧ください。
この手法を裁量トレードでやって、結構利益でているので、これを自動化しようと思ったわけです。
ムーンフェイズのアノマリーが通用する通貨は?
EAにする前にムーンフェイズのアノマリーが通用する通貨を調べてみました。
ビットコインは通用するのですが、MT4でよく使う、USDJPYなどのFIATや、GOLDなどで通用するのかということです。
USDJPYは通用しない
灰色の●が新月3日前、黒●が新月。黄色の○が満月3日前、オレンジ○が満月です。こうしてみると、通用しそうでしない。あまりムーンフェイズの動きは関係ないという感じです。他の通貨もどうようです。
金は通用する
新月で買って満月で売るムーンフェイズは通用します。満月後、少し暴落する点はビットコインと同じ動きです。
日経225も通用する
通用します。ビットコインと同じように、新月3〜4日前で買って、満月の3日前で売れば通用しそうです。
ムーンフェイズでよくある現象
基本は
- 新月点灯時に買い、満月点灯時に売却
ところが、素直にプログラムで組んでもうまくいきません。ガンガン資産が減ります。
このアノマリーはみんなが知ってる内容だからかと思います。人の思惑が交差しているので、騙そうと思う動きが多い。
長い時間軸でみてみると、こういうケースが発生してます。
- 新月3〜4日前に暴落するケースが多い
- 新月3〜4日前から、新月点灯に向けて価格は上昇しやすい
- 新月点灯直後は価格は急落しやすい
- 満月点灯後は暴落することが多い
- 満月3〜4日前が頂点の事が多い。満月まで粘ると損する
人の思惑が入ってるので、素直に新月買い、満月売りだと失敗してしまいます。これらを、いかにしてソースコードに落とし込むかがポイント。ポイントとしては早めの仕掛けを行う。
トレードタイミング
素直に新月買い、満月売りではなく、以下の2点で買い場がありました。この2点は金、日経225、ビットコインで割と通用します。
- 新月3〜4日前に買い、新月で売却
- 新月3〜4日前に買い、満月3日前に売却
下降トレンドの時をどうするか
組んでみて厳しいなと思ったのは、明らかな下降トレンドが発生している時す。移動平均線もチェックして、下降トレンド時にはエントリーしないようにする工夫が必要。
裁量トレードだと絶対エントリーしないよーっていうポイントでも自動売買だと、ちゃんと条件を組まないとポンポンとエントリーしてしまいます。バックテストすると、あれよあれよと資産が減ります。
バックテストの結果
懸念事項を盛り込んで、バックテストした結果。
まだ、組んでばかりにしてはいい結果になりました。勝率よりもプロフィットファクタ、ドローダウンを低くする事を重視しました。
まだ不安定。一時はバックテストで、プロフィットファクタ5.01と相当良い結果になったのですが、トレード頻度上げた結果下がってしまった。この辺のバランスが難しい。
改良してみた。最大ドローダウンを減らす事とトレード頻度を上げる工夫を入れ、ロットを複利運用する形に変えた。バックテストの結果、プロフィットファクタ5.01と少し落ちたけど、純益は修正前の15倍ほどになった。とりあえず、これで運用してみようかと思う。 pic.twitter.com/7cUKCzIJzb
— 矢野テック (@yanoteck) August 23, 2021
リアルの結果
現在、実験中。
うまくいけば、目標だったEA販売までこぎつけたいと思ってます。
その他のアノマリー
その他のアノマリーについて、詳しく調べてみて、こちらの記事にまとめてみました。意外と通用するものも多数あります。
ご質問はコメント欄からお願いします